マンションへと戻り、ソファーに腰を掛け、
薫は今夜どうするか考えていた。
まだ頭の片隅には罪悪感のような物がちらつく
しかし、昼間出掛け、その場に立つと罪悪感は薄れ、
欲望が全てを支配する事を知った。
カーテンの隙間から差し込む日差しは、昼間の厳しい物から、夕方の優しい物へと変わった頃
薫は決心を固めた
上はキャミソールに薄い半袖シャツを羽織
下は膝上のスカートにストッキングは履かなかった
冷蔵庫にあるミネラルウォーターをゴクゴクと飲み
残った物を大き目の鞄に入れた
日が傾き、夕焼けと暗い闇が混在する頃
玄関でスニーカーを履き、自室のドアを開けた
昼間よりも、だいぶ涼しく火照った体の表面だけを冷やした
薫の体内は、そんな事では冷めない、熱い物が温度を増して巡り続けている
駅とは逆方向へ足を進める
そう・・・田園が広がる殺風景な・・・あの場所へ
緊張感からか、期待感からか、喉の乾きを感じる度に、鞄からペットボトルを取り出し、喉を潤す。
喉を潤す・・・と言うのは、言い訳だと薫自身は分っていた
充分に、今日の欲望を満たす為・・・快楽を味わう為・・・
何度も何度も、口にペットボトルを運んだ
住宅と田園が入り混じった風景に変わる頃
人とはすれ違わなくなり、辺りも暗闇が覆うようになった
1歩・・・1歩と、目的の場所へ近付く・・・
周りに住宅が無くなり、朽ちた民家が目に入って来た
『あそこだ・・・!』
薫の体温は一気に上昇し、鼓動も呼吸も早くなった
鞄を持っている手が汗ばんでるのが分った
朽ちた民家が、異様なムードを醸し出し
そのシルエットが、徐々に鮮明になってきた
その時・・・
人影が朽ちた民家の方から現れた!!
薫は戸惑い、慌てた・・・
その人物は、ゆっくりとこちらに向かってくる
「カツ・・・カツ・・・」
ハイヒールの音が耳に届き始め、女性だと分った
身なりはキチンとしている30代後半の女性
薫は俯き加減で、民家の方へ足を進めた
すれ違う時、彼女の息遣いは荒く感じた・・・
頬も赤らんでるような・・・
目も充血しているような・・・
歩幅を狭め・・・ゆっくりと民家の入り口付近に着いた
入り口にはロープが張られ「出入り禁止」と紙の看板が貼られている
ハイヒールの音は聞こえない
薫は靴の紐を結ぶ振りをし、しゃがみこみ背後に目をやる
そこには、さっきの女性の姿は無かった
薫のテンションは少し下がった・・・
「出入り禁止」・・・
フッと民家の脇を見ると、壁沿いに道があった
また薫のテンションは一気に上がった!
『ここから、あの人出てきたんだわ!!』
『こんな所から・・・』
薫は、恐る恐るその道に足を踏み入れた
道とは言えない道
雑草が茂り、来る者を拒んでいるような道
朽ちた木材で出来た壁には、穴が開き、蔦が覆っている
薫は、怖さよりも期待感が増し、奥へと足を進める
壁が終わりに近付くと、民家の裏側に道が続いてるのが分った
壁の角から、少し顔を出すと民家の影で更に暗い暗闇が広がっていた
体内に流れる熱い物は更に温度を増し、体内を駆け巡る
顔は赤らみ、目は充血し、全身に震えを感じるほどだった
そんな高揚を抑えるように、入り口方向に目線をやった
誰もいない・・・
薫は、サッと裏側へ身を隠した
ゆっくりと奥へ行き、深呼吸を1・2度した
鞄からペットボトルを取り出し、口へと運んだ
緊張のせいか、口の隙間から大量に水が零れたが、気にならなかった
もう一度、周りを見回すが人の気配すらなかった
ゆっくりとショーツに手を掛け膝まで下げると
ショーツは、糸を引くほど濡れていた
スカートをたくし上げ、その場にしゃがんだ
薫の身体も心も・・・欲望に支配され、快感を得る事だけを考えた
昼間アイスコーヒーを飲んだ後も
ミネラルウォーターを飲んでも
トイレには行かなかった・・・
我慢した訳ではなく、体がこの欲望に従っただけだ
大きく息を吸い、お腹を手で軽く押した
段々とオシッコが出口に向かい、流れ始めるのが分った
「ジョボジョボ・・・」
っと、土に穴を開けるようにオシッコは勢い良く、体外へと吐き出された
昨日とは比較にならない量と勢い・・・
薫の頭は真っ白になっていく・・・
『私こんな所で・・・』
『あぁぁ・・・こんな変態行為に興奮してる』
『オシッコ終わらないで・・・』
薫はお風呂場で映し出された自分の恥ずかしい姿を想像した
口を半開きにし、秘部を曝け出した姿・・・
それを、今度は外でしている・・・
薫の身体は益々熱くなりだした
オシッコの勢いは弱まり・・・終わった・・・
薫は何の躊躇もしないで、ゆっくり花芯へと指を滑り込ませた
花芯は石のように硬く・・・敏感に反応した
「うぅぅぅ・・・」
身体を剃り返し・・・指の動きに合わせ、強烈な電流が全身に流れる
「あああああ・・・ああああ・・・」
今まで味わった事無い快感・・・すぐに両足に痺れがきた
「ぐぅぅぅ・・・」
花芯を2本の指に挟み、軽く引っ張ると、薫は絶頂を迎えた
「ハゥハゥ・・・ああぁぁぁぁ」
身体は支えきれない程、言う事を聞かない・・・
「はぁはぁ・・・」
「はぁはぁ・・・」
壁にてを付け、息が整うのと、脳が正常に戻る事を待った
頭が真っ白から白・・・白から黒・・・
徐々に現実世界に戻り、活動を開始した・・・
鞄からティッシュを取り出し
グッショリと濡れた割れ目に沿わせ、ゆっくりと拭き取った
粘り気のある液体・・・花芯はまだ物足りなさそうに、自己主張している
ティッシュを持ち帰ろうか悩みながら
壁に手を付き、腰を上げて片手で器用にショーツを上げた
足の間には、水溜りが出来、民家の壁に向かって流れ始めている
左目の隅に何かを捕らえた
薫は身体を強張らせ、得体の知れない左目の隅の物体に焦点を合わせた
土の上に小さな物体・・・
暗過ぎて分らない・・・
薫は「ハァ!」とした
その物体は、今自分が手に持っているのと同じ物・・・
ティッシュ・・・
ゆっくりとそれに近付くと、そこにはまだ新しい水溜りが同じ様に川えお作っている
『さっきのあの人・・・』
『あの人も・・・ここで・・・』
周りを見回すと、まだ2・3個白い物体が散らばっていた・・・
黄色く変色した白い物体・・・
身体はまた熱い液体に支配された・・・
他の白い物体と同じ様に、薫は自分で作った水溜りに、それを落とした。
自分の形跡を残す為に・・・
つづく
テーマ : 短編小説 - ジャンル : 小説・文学
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